はじめに:大学といふところ
★大学といふところ  

   自分の子どもも含め、高校生などと話していると、将来の進路ウンヌン以前に、どうも大学ってトコがよーわからんようで、単に高校より大が付くから、大きくてムズカシイことをオベンキョウさせられるトコ(それも高校よりキビシーク!)だと思っているフシがある。
    実は、高校生だけではなく、毎年、大学に迷い込んで来る新入生(しんにゅーせ。侵入生という方がいいかな?インベーダーみたいなもんだもんなあ)も同様で、ヨクわかっておらんというか、ウロウロ、オロオロしていて、ちょっと可哀想だ。もっとも、こういう迷える子羊ちゃんたちも春学期が終わって、秋風が吹く頃には、すっかり初期の緊張・不安がなくなり、デレーと適応してしまうのが、大学の面白いところで、さらに4年生になって卒業する頃には、すっかり大学のヌルマ湯的環境の方が居心地が良くなって、外の世界には戻りたくなーいとゴネ出す始末。
   さらに高校の先生やご父兄、新たに新任教員として赴任される先生(特に、かっての私のように企業社会から間違って?跳び込んでくる)などの大人の場合も、昔、大学生をやっていた経験をお持ちの方も多いのだが、いかんせん、バブル崩壊→大学冬の時代以降、大学の世界も様変わりしてしまい、いまや小泉さんじゃあないが、「改革なくして存続なし」的な状況で、「明日はどっちだ!」みたいな感じで中にいる我々でさえ付いてゆくのが大変なので、卒業後10数年経過した人には、ちょっとワンダーランド的になっているのも無理はないのです。
    一方、こっちは逆に「ああ、また今年も留年だ。キミたちはいいなあ」と毎年卒業生を送り出しながら、すでに、この世界に十数年。すべての変化が当たり前になってしまい、もはや何の不思議もないのだけど、でも、やっぱり、時には立ち止まって、今「大学って、ドンナトコだ」と改めて、実況中継的にご説明申し上げる義務があるような気がする。
   という訳で、前置きはさておき、とりあえず、思い付くまま、「大学といふところ」について書いてみようと思う。なお、大学といっても、文部科学省所管だけで600以上はあるし、その中には色々な学部・学科もあるし、私の研究分野は『大学教育』ではないので、網羅的・平均値的に答えるのは無理である。従って、あくまで、私がヨク知っている、御山の上大学(と、私は呼んでいる)を例にお書きするので、細かいところは自分で調べてね!とお断りしておきます。また、内容については、当然、独断と偏見は避けられないので、気を悪くされる方がいらっしゃいましたら、あらかじめゴメンナサーイ。

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